Quantcast
Channel: お気に入り いろいろ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1285

山喜多二郎太の油絵

$
0
0


夏の終わりの睡蓮。具象と抽象の狭間をいくような、見飽きることがない絵です。
山喜多(1897-1965)は福岡の人。1950年にアトリエを東京武蔵野市の吉祥寺に移しています。
私の好きな善福寺の池に見えてくるのですが、これは戦前の作なので、福岡の風景と思われます。
絵右上の「二郎太」のサインの横に2600の数字が入っています。
紀元2600年、神武天皇即位から2600年にあたるということで、戦意高揚の式典がおこなわれた1940(昭和15)年の作だということが分かります。
彼は、戦争画を描かなかったといわれています。
「睡蓮」のように、侘びしくもしみじみくる絵を描いていた彼に、軍部から声がかかることはなかったのも納得です。

 (絵44×52センチ、額73×80センチ)
  価格はお問い合わせください。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1285

Trending Articles