私は、中村彝の絵を見るとすぐジーンとくるのですが、この絵を最初に見たときの印象が「彝みたいに凄い!」。
何でもない静物画ですが、花も背景も量感があふれ、うねっています。
いつ見ても、最初の魔法が解けることがありません。
この絵は、吉田卓28歳(1925年、大正13年)の作です。
彼は1897年(明治30年)広島県福山市生まれ。1929年(昭和4年)にパリ行きを計画し、後援者を訪ねる旅の途中、32歳で病死しています。
残っている作品は、水彩、素描も含めて70点、油絵は30点といわれています。
(キャンパスに油 33×45,5センチ)キャンバスに2センチの傷あり