夕暮れ時でしょうか、薄暗い雪景色です。
雪がやや赤みがかっているように見えます。
引き込まれてしまいそうになる幻想的な世界を、見事に描きだしています。
幾之助(1873-1962)は、東京美術学校の卒業制作「稽古」(1897年)が買い上げになったことで知られています。
1905年からアメリカ、ロンドン、パリへと留学、1911年に帰国します。
この絵は、帰国間もない頃の明治末~大正初期の作と思われます。
古い絵のため、キャンバスの木枠は新しいものにかえられています。
(絵41×53センチ、額59×71センチ)