いかにも古代中国らしい八角形の石のオブジェ。凛として力強い造形です。
八角形は古代道教の政治思想を表すものといわれています。
この用途が何だったのか、いろいろ資料をあたっても類例がなく確定できないできました。
殷の墳墓からは、旗や門の軸受け、顔料をつくるための臼などの分厚い石製品が出土しています。
でも、写真の石製品はずっと後の時代(11世紀頃)のものです。
この石製品は、凹みの部分が比較的浅く使用痕が残っていることから、
顔料、薬物などを製造した臼の可能性が高いと考えています。
(径22センチ、高さ7,5センチ、底径27センチ、重さ8,8キロ)