小出楢重のパステル画
このパステル画は、楢重(1887-1931)の初期の作品です。 何度も写生に訪れた奈良の風景と思われます。 後の大胆でデフォルメされた線はまだ表れていませんが、実に素直で爽やかな風が吹いています。 私が楢重の凄さを知ったのは、数年前のこと。 アーティソン(旧ブリジストン)美術館で、大作「帽子を冠れる肖像」を見てからです。...
View Articleデルフトの皿
欠けていたところを銀直ししたら、美しく蘇りました。 釉薬は泡立ち、永年土中に眠っていた間にグレーに変色して、抽象絵画の世界。 何人かの方から「これもデルフトなの?」と聞かれた、異色のデルフト皿です。 (径21.5センチ) <売約済みになりました>
View Article龍(ドラゴン)のペンダント
(上部) (下部) インパクトのある力強い造形の龍。 鍍金ではなく金製です。 出土地は中部ジャワ。生産地は古代中国の唐と思われます。 唐時代に龍の姿形が出来上がったといわれ、このペンダントと類似しています。 8~9世紀のジャワはボロブドゥール寺院群をつくったシャイレンドラ王朝の時代。 香料や仏教文化を介して唐と交易関係にありました。...
View Article緑いっぱい善福寺公園
気持ちのよい春の善福寺公園。久しぶりの散歩です。 桃井第四小学校4年生の「森に遊ぶ子どもたち 92人のトロール」展を見ることができました。 どの作品も生命力と独創性があって、見事な出来ばえ。子どもたちも先生もたいしたもんだ!
View Article桑原実の油絵
魚形の皿に、黄色のレモンが二つ。 何かメッセージ性がありそうだけれど、はて? シュールリアリズムの軽みはないけれど、 戦前のプロレタリア絵画の香りがあって魅力的です。 桑原実(1912-1978)は、1935年以来ずっと二科展で発表してきました。 戦後の絵は故郷の新潟県立近代美術館に収蔵されていますが、戦前作はこの絵が初見です。 (キャンパスに油 19×33,5センチ)
View Article新羅石仏 如来立像
ふっくらとした顔に四頭身のプロポーションが童子仏の趣があって魅力的です。 彼の地慶州南山で出会った石仏を思い浮かべても、これは秀逸。 7世紀前半、三国時代末期にさかのぼるものです。 素材は硬くて粒子が粗い花崗岩です。 この素材を生かした彫りは古拙の美。 気持ちが安らぎます。 頭光、両手指の欠損があります。 (高さ16,8センチ、重さ545グラム) 価格はお問合せください。
View Articleアミュレット(護符・お守り)
これは、紀元前後の中米コスタリカのアミュレット。 抽象的な形ですが、鳥か動物の形象で、素材はヒスイ(軟玉)か蛇文岩です。 アミュレットを好み、収集していたことで知られる谷川徹三さん(谷川俊太郎さんの父)の収蔵品です。 (2,3×3,4センチ、重さ14g) <売約済みになりました>
View Article殷~周(BC11~9)の玉飾
護符として首や腰に付けられたといわれている、ヒスイ(軟玉)製の玉飾りです。 シャープな姿形で、虎の造形に見えます。 3000年の時を経て、表面は風化しざらついています。 日にかざすと、白と緑の文様が美しく浮かびあがります。 谷川徹三さんの旧蔵品です。 (長さ5,2センチ、7グラム) 価格はお問合せください。
View Article古代ローマ フレスコ画残欠
淡い色彩と文様、枯れきった質感がいいですね。 これは、古代ローマ3世紀頃のフレスコ画。 ナポリ近郊の発掘品です。 花飾り文様(フラワーモチーフ)は、キリスト教徒たちの信仰の象徴。 ローマ帝国迫害下、カタコンベ(地下墓所)の初期キリスト教美術と思われます。 (最大9×6センチ、厚さ3,5センチ)
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