$ 0 0 穏やかな如来座像です。 金銅仏のようなシャープさはありませんが、鉄の素材のもつあたたかさが伝わってきます。 鉄味はよく、全体が黒錆でおおわれています。 この仏さまも当初は、白土が塗られ金箔をはるか彩色がされていたといわれています。 朝鮮半島で鉄仏がつくられたのは、統一新羅後期(9世紀)~高麗前期(11世紀)の短い期間です。 日本でいえば、平安時代にあたります。 (高さ11,1センチ) 価格はお問い合わせ願います。
$ 0 0 和全は、幕末~明治前期に活躍した人。 色絵から楽まで、何でもこなしました。 その軽みには、嫌味がなく、天賦の才を感じます。 この天目写しも、天目釉は美しく、まるで仁清の茶碗をみるかのような見事なろくろです。 内側には、銀彩で万葉仮名が書かれ、高台脇には和全の「永楽印」があります。 箱はありません。 (口径12センチ、高さ5,5センチ、高台径4センチ) 価格 12,000円
$ 0 0 暑い夏は平茶碗です。 これは、立上がりが限りなく低い平茶碗。実にかっこよく、見事な造形感覚です。 ずっしりしていて、使ってみると意外なほど美味しくお茶をいただけます。 黒釉には古格があります。 胴の高さは2センチなのですが、浅くヘラを廻しているのがきいています。 見込みには小さな(約4センチ)茶溜りがあります。 高台脇は浅いヘラが二ヶ所入り、高台内はやや深く彫り込まれ、兜巾(ときん)はおだやかです。 私には宗入に見えます。 明治頃の箱が付きますが、箱書きはありません。 (口径13センチ、高さ4,1~4,3センチ、高台径5,4センチ) 価格はお問い合わせ願います。
$ 0 0 疋田実さんは、2013年11月、ブリキ星を会場にして、「そこここ 遊通して ひとつ ー古道具と天衣無縫のものたちの試みー」という展覧会を開催しました。 それから1年9ヶ月、彼が奥さんの美智代さんと一緒にコツコツと準備されてきた「よろず 淡日(あわひ)」が彦根市にオープンします。 大正時代からのよろず屋だった家を手直ししてつくられたそうで、<器や木工品、古道具、駄菓子やおもちゃ、おやつに近江茶、ギャラリー展示などなど>だとか。8月22日オープン、楽しみです。
$ 0 0 「・・・・この黒い丸は、叫ぶことさえ出来ずに、死んでいった人たちの悲しみと怒りのシンボルです。恥ずべき人類最大の汚点であり、黒こげの日の丸であり、ひいては絶望の地球の姿にほかなりません。 NO MORE HIROSHIMA! NO MORE NAGASAKI! あれから60年もたったのに、なぜ戦争は終わらないのですか。 2007年8月 グラフィックデザイナー 松永 真」 松永真さんが、2007年に制作したポスターと、作者の言葉の一部を掲載します。 8月の猛暑の中、ブリキ星のギャラリーに展示したこのポスターを改めて見ながら、 今年の夏は、これまで以上に、「黒こげの日の丸」のインパクトが強烈に感じられます。
$ 0 0 鎧を身にまとい、相手を威嚇するヒト。 これは、唐時代(8~9世紀)の墓所を悪霊から守る「魔除け」の像です。 仏教の影響で、天部の形を借りた神将像になっています。 抜きがよく、動きもあって、迫力満点です。 加彩、金彩も、よく残っています。 下半身は欠損しています。 (高さ27,5センチ) <売約済みになりました>
$ 0 0 凄みのある龍(ドラゴン)のアミュレット(お守り)です。 金製でずしっと重いです。 中部ジャワの発掘品で、入手した当初は産地がよくわかりませんでした。 今は、古代中国・唐でつくられたとものと判断しています。 中部ジャワから、数多くの金製品が発掘されていますが、 そのなかで特別に技術的完成度が高いものは、唐とビザンチン世界のものです。 このペンダントのモチーフは龍。となると唐しかありません。 神獣であった龍が、私たちの知る姿形に出来上がっていったのは、唐の時代です。 8~9世紀頃、ボロブドゥールを建設した王朝が唐との交易によって輸入したものと思われます。 (長さ約4センチ) 価格はお問い合わせ願います。
$ 0 0 残欠だけれど、おもしろいオブジェです。 これは、女性埴輪の後頭部、結髪に頭飾りです。 古墳時代の女性は、髪を前後に分け、それを折り曲げ、真ん中を紐で結んでいたそうです。 (9,5×14センチ、高さ6,5センチ) 価格 28,000円
$ 0 0 8月22日、彦根市の「よろず 淡日 あわひ」のオープンに行ってきました。 「淡日」は、ポッケっとしていて、いつまでもそこに居たくなるところ。 縁台に腰掛けていると、琵琶湖からの心地よい風が吹いてきます。 大正時代の建物をコツコツと手直ししてつくりあげた空間は、 店主・疋田実さんの作品でもあり、疋田さん自身の世界でした。 駄菓子やさんでもあり、古道具やさんでもあり、雑貨やさんでもあり、 現代作家のギャラリーでもあり、カフェ(時間限定)でもある、よろずやさん「淡日」。 美智代さんの手作りのお菓子と抹茶(400円)、おいしかったなあ~ 淡日のブログ http://blog.goo.ne.jp/gooawahi
$ 0 0 江戸時代にさかのぼる小さなサンスケ。写真でも見る機会は稀です。 昔、夢中になった今晃さんのこけしにもかさなり、懐かしさがこみ上げます。 津軽のマタギが山入りのとき持って行ったというサンスケには、次のような伝承があります。 “昔、12人のマタギが熊狩りで山入りして雪崩にあい、1人を残して11人も死んだという。 12という数は、山の神をあらわす神聖な数。以来、12人で山入りするときは、人形(ヒトガタ)として サンスケを持って行くようになったそうだ” (高さ8,6センチ) <売約済みになりました>
$ 0 0 端正で、穏やかな表情の供養者像です。 補修はほとんどありません。 元々、壁に浮彫状に形成されていたもので、当時の彩色がわずかに残っています。 3~4世紀頃のものです。 (本体 高さ7,5センチ、台付 高さ12センチ) 価格 42,000円
$ 0 0 茶陶で、ひたすら李朝写しをやり続けたのは、出雲の国の楽山焼。 素直で、嫌味のない茶碗です。 楽山焼は江戸初期からありますが、これは後期のもの。 和の雰囲気が増しています。 口に小さな直しが一ヶ所あります。 (口径8,5センチ、高さ8,5センチ、高台径4,6センチ) 価格 40,000円
$ 0 0 ひきこまれるような朱の色です。 今まで手にした根来の中で、塗り肌の美しさとしては、この盃がベストです。 全体に布ぎせされた堅牢なつくりで、能登産のもの。 室町時代につくられ、長年酷使されてきてもビクともしません。 (口径12センチ、高さ4,5センチ、高台径6センチ) 価格はお問い合わせ願います。
$ 0 0 異様なパワーの木彫です。 眼には白い貝がはめ込まれ、角と牙を持ち、からだは女性です。 これは、ボルネオ島のカヤンダヤク(バハウ族)の「アソ」といわれる守護神の像です。 神話的動物の「アソ」は、龍(ドラゴン)の一種であることから、古代中国の影響が指摘されています。 「アソ」の造形は、ダヤクの住居(ログハウス)の柱や扉にレリーフとして残っていますが、立体彫刻として確認されているのは、この一点だけです。 時代は、17世紀にさかのぼる可能性があり、アイアンウッドの重くて硬い木が摩滅・劣化しています。 10年以上も前に、この守護神に出会ったときは、あまりの違和感に辟易としたものです。現代の空間に馴染むことを拒絶しているかのようでした。 ところが今では、縄文と同じように心揺さぶられ、ときには哀愁漂う造形に見えてくるのですから、人の感覚って不思議なものです。 プリミティブの奥深さを知ることができた木彫です。 (高さ46センチ)
$ 0 0 書棚を整理していたら、20年以上前に手に入れた、ボロボロの李朝の冊子がでてきました。 李朝は儒教の時代で、漢詩の勉強が不可欠でした。 手本と手習いの両方が綴じてありますが、共によい字ですね。 (14×22センチ、26ページ) 価格 6,000円
$ 0 0 ヒトのモノづくりの原点である石器や土偶の残欠を見ていると、時の経つのを忘れてしまします。 ちいさな石ぞく、穴のあいている装飾品の石(1,2センチ)土製円盤(4,5センチ)、 土器や土偶の残欠などで、南郷荒谷遺跡のものです。 <売約済みになりました>
$ 0 0 明日から、ブリキ星を会場にして、大隅剛さんの展示会がはじまります。 写真は準備中のギャラリー風景です。 日本の洋画、日本と西洋の古陶磁、李朝の工藝、鉄や木のジャンクなどなど、500点が並び、 今回も大隅ワールド全開です。 ●「蚤の市で見つけたもの 2015秋」 9月19日(土)~27日(日)会期中無休 11時~19時