一見クラシックな絵、とても20歳半ばの人が描いたとは思えません。
絵と向かい合うと、花たちは躍動しはじめます。
成熟しているのに、激しい絵だということが伝わってくるのです。
三輪四郎は、1898(明治31)年兵庫県生まれ、1924(大正14)年27歳で没。
同じ年に中村彝も亡くなっています。
この絵が、中村彝を生真面目にしたような絵に見えてきませんか。
同時代の人だったからでしょうか。
彼が、短い人生の中で絵の才能を発揮できたのかどうかは分かりません。
ただ、この絵は文句なしによい絵、好きな絵です。
没年10月に、京都府立図書館楼上で遺作展が行われていますが、今日まで残っている絵はわずかだと思われます。
京都の星野画廊に「自画像」と「裸婦習作」があったと聞いています。
(キャンバスに油 38×46センチ、額57×65センチ)
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