黒い高麗青磁です。
高麗青磁といえば、翡色の優美な世界を思い浮かべますが、これは真逆。朴訥でおおらかさが魅力です。
これがつくられたのは12世紀、高麗青磁の完成期といわれた時代です。
全羅南道の海南部で焼かれた庶民向けの青磁だったといわれています。類品はわずかです。
貴族的な青磁へのあこがれだったのかもしれませんが、手のこんだ造りです。
地肌に鉄泥をぬり、粘り気のある白土で草花文を描き、ここで素焼きします。
この後さらに青磁釉をかけて本焼きされています。
鉄泥に青磁釉をかけただけの焼き物は「黒高麗」と呼ばれていますが、鉄泥の色も釉調もかなり違います。
(口径4,8センチ、胴径8,5センチ、高さ4,8センチ、高台径4,5センチ)
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