合鹿の豪快なイメージとは違って、一見平凡。しかし、手にすると楚々として味わい深い姿形が見えてきます。
力強い高台が魅力的です。
ロクロによる木地の仕上げは薄手で、手斧によるハツリ目を残しています。布着せや高台内の漆が省略されています。
内側の漆は茶褐色に変色しています。
柳田村発行(平成5年)の『合鹿椀』では、合鹿椀の流れを一期~八期に分類していますが、
それによると、この合鹿椀は後期~末期に当たります。
しかし、近年の研究では、この分類の大幅な見直しがすすめられて、時代判定が逆転しているとも聞いています。
(口径 約13センチ、高さ8,5センチ、高台径7センチ)