暁斎というとグロテスクな絵を連想してしまいますが、これは枯木に止まる鴉(カラス)の絵。
オーソドックスですが、力のある絵です。「反骨の画家」といわれた暁斎自身という解釈もされています。
官権に捕らえられ、笞(ムチ)五十の刑を受けたこともある暁斎ですが、1881(明治14)年、上野公園での第2回内国勧業博覧会に、「枯木寒鴉図」を出品します。そこで、なんと最高賞を受賞して、この鴉が人気のモチーフになります。
写真の絵も、その頃描かれたものです。
長年、鴨居の上に飾られていたためでしょうか。本紙、額ともに傷みがあります。
(本紙29×58,5センチ、額43×92センチ)
<売約済みになりました>