後期印象派の香りいっぱいで、心のおもむくままに描いた静物画。
気持ちが解放されるような心地よさです。
1945年郷里である和歌山に疎開して数年間、野菜や果物を描いていた時期があり、
その頃の作品です。
軌外(1892-1966)は、1919~23年、1924~29年と二回にわたって渡欧し、
後期印象派とその後のフォーブ、キューブ、シュールの影響を一身に受けました。
その後の日本的展開のために抽象と幻想を行き来して、生涯挑戦し続けた人でした。
(キャンパスに油40×53センチ、額59,5×72センチ)