曽宮一念の油絵
落日前の初夏の風景でしょうか。 タイトルは「夕ばえ」。 ぼんやりと眺めていると、樹々や空の色が刻々と変化するようで見あきません。 曽宮一念(1893-1994)は、日本型フォーヴの風景画家の第一人者です。 この絵は、私の知っている曽宮一念とは全く違っていて、 フォーヴ以前の数少ない初期作品です。 (キャンバスに油 24センチ×40センチ、額46×63,5センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article古代スリランカの金製仏像
静かな佇まいの仏像です。 分厚く鍍金された金銅仏と思っていましたが、足底(3枚目写真)をよく見ると、 金製で内部にブロンズが残されているのに気がつきました。 左手で衣の袖をつかむスタイルは、古式のインドやスリランカの仏像です。 面長、端正な顔だちで直立する姿は6~7世紀ごろのスリランカの仏像と思われます。 出土地はスマトラです。...
View Article平佐三彩扇形皿
残っている数が少ない幻の平佐三彩。 江戸後期のものですが、生まれたばかりのような輝きを感じます。 黄褐色・黒・白の三彩が溶け合って、べっ甲のようになっていることから「べっ甲釉」とよばれています。 黒釉は所々紫色に発色しています。 高台内に「さつま ひらさ」の陰刻があります。 この手の発掘品は皆無で、平佐で焼かれ別の場所で釉掛けされたといわれています。 無傷です。...
View Article永楽保全 伊賀うつし
茶道具のワクにおさまらない、骨太で彫刻的な造形がいいですね。 これは、幕末京焼の名工の一人、保全の伊賀うつしです。 後援者だった、三井か鴻池所蔵の古伊賀水指しをうつしたものと思われます。 技巧が鼻につかず、天衣無縫なのが凄いです。 「河濱支流」の丸印があります。 江戸時代の元箱が付きます。 (高さ29センチ、口径9,5センチ、底径11センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article内田巌の油絵 パリ風景(赤い屋根)
静寂のパリ。明るい色彩と柔らかな筆致がいいですね。 ほっとした気持ちになります。 この絵は、内田巌(1900-1953)の滞欧作。1931~32年頃の作品です。 リベラリストとしてのひそやかな自己主張を感じることが出来る戦前の作品は、私のお気に入り。 戦後の作は、プロパガンダ臭が強くて苦手でした。 最近になって、足立元『アナキズム美術史』(平凡社)を読んで見方を改めました。...
View Article井上覚造の油絵
シュールで、気分のよい絵です。タイトルは「現代人」。 石やグラスなどを微妙なバランスで構築していくスタイルは、1970年代の作品と思われます。 マチエールは藤田嗣治の影響を感じさせます。 井上覚造(1905-1980)は、猫のいる仏の風景画が今も昔も大人気。二科展で活躍されました。 絵具の小さな剥離があります。 (キャンパスに油 73×53センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article絵の主は誰?
満鉄(南満州鉄道)のマークと一緒に描かれている人は誰でしょうか? 日本軍の参謀にも、敵国であったロシアのスターリンにも見えてきます。 サーベルから手を放して後ろ手に組み、堂々としている姿は意味深長です。 サインがないので、作者は不明です。 私は、政治的風刺のプロレタリア漫画で知られた須山計一(1905-1975)ではないかと思います。...
View Article間宮時雄の油絵
穏やかな光の中のセーヌ川風景です。 師であった浅井忠の絵を見るかのようです。 間部時雄(1885-1968)は、1920~1925年の5年間渡仏しています。 ゴッホやセザンヌからの強い影響を受ける前の1920~21年頃の作品と思われます。 (額の裏に「伊勢茂洋画商ギャラリー」の古いシールが貼ってあり、 「セーヌ河 間部時雄先生 弐百円也<旧字で記載>」とあります)...
View Article田辺 至の裸婦像
官展アカデミズムの田辺 至(1886-1968)にしては、異色の印象派風の裸婦像です。 渡欧(1922~24年)して、帰国後間もない頃の作品と思われます。 渡欧中はクールベの模写をしていたためか、以後描く裸婦像の大作は古典絵画をとりこんでいるようにも見えます。でも、このような小品を描く時には、素直で自由になれたのでしょうか。 日本洋画壇の巨匠であった田辺至が一番輝いていたのは、大正~昭和初期。...
View Article川口軌外の油絵
後期印象派の香りいっぱいで、心のおもむくままに描いた静物画。 気持ちが解放されるような心地よさです。 1945年郷里である和歌山に疎開して数年間、野菜や果物を描いていた時期があり、 その頃の作品です。 軌外(1892-1966)は、1919~23年、1924~29年と二回にわたって渡欧し、 後期印象派とその後のフォーブ、キューブ、シュールの影響を一身に受けました。...
View Article絵鏡 川﨑美智代展 2024年9月14日(土)~20日(金)
絵鏡 川﨑美智代展 2024年9月14日(土)~20日(金) 12:00~19:00(最終日は17時まで) 山と水のある風景を眺めていると いつの間にか絵のなかに自分がいて 深呼吸しています 水に手を浸しています ギャラリーブリキ星 加川弘士
View Article駄菓子屋のガラス瓶
四角のガラス瓶を見ていると、心地よいそよ風が吹いてきます。 これは、大正~昭和初頃のもの。 シワシワのアルミの帽子(蓋)がいいですね。 昔、池袋の骨董会館で店を出していた折原さんから、 全く同手のものを「唐草文のタイプは珍しいよ」といわれて、譲ってもらったことがありました。 30年以上も前のことです。 折原さんからは玩具のおもしろさをいろいろ教えてもらいました。...
View Article中澤弘光の油絵
夕映えの海でしょうか。 眺めていると引き込まれそうになる、もうろうとした幻想的な世界です。 1930年頃の作と思われます。 中澤弘光(1874-1964)は、明治~昭和の長きにわたって活躍した人。 平凡だけれど、ただならぬ絵を淡々と描き続けました。 自らを、「想うに、一升の桝には一升しか入らない」とした言葉を残しています。 (キャンパスに油24×33センチ、額45×55,5センチ)...
View Article古代の小さな水晶玉
一見、何でもない水晶玉に見えますが、これは、珍しい「クチナシ玉」。 縦に5本の溝があって、クチナシの実に似ています。 クチナシ玉の多くは朝鮮半島由来の金属製(藤ノ木古墳が有名)で、水晶製はごく稀です。 写真の左3点は、奈良県北葛城郡の古墳からの出土品。 加工のつたなさ(それが魅力なのですが)からみて「和物」で、出雲か近畿地方の「玉つくり工房」でつくられたものです。...
View Article九州型石錘
石錘(せきすい)は、魚をとる網につける錘(おもり)です。 堅い石の表と裏の中央に深い溝が彫られています。 漁具なのに、まるで彫刻作品のオブジェのように形成されています。 これは、弥生~古墳時代中期の「九州型石錘」で、 「福岡県大野城市」「春日原古墳」「篠栗石」と書かれた3枚のシールが貼られています。 (横約7,5センチ、厚や草2,5センチ) <価格はお問い合わせくだい>
View Article高橋正子展 2024年10月8日(火)~14(月)
高橋正子展 2024.10月8日(火)ー14日(月) 12:00-19:00(最終日は17時まで) 海も 山も 日常も シュールで しびれる時間が流れています ギャラリー ブリキ星 加川弘士
View Articleタニンバルの銀製ペンダント
凄い造形です。 女性の乳房と児童画のような人体表現には、初源のエネルギーを感じます。 タニンバルはモルッカ諸島南端部の諸島。 何故かこの土地から金銀の装飾品が出土していて、 ヒンドゥーの神ハヌマーン猿神から地中海の香りのあるものまでいろいろです。 この大きなペンダントは先住民の「土着の神」に見えます。 (径約18センチ) 価格はお問い合わせください。
View Articleスンバ島19世紀のイカット
今までインドネシアのイカットに惹かれることはなかったのですが、 これは、渋くて枯れていていいですね。プリミティブな文様が何とも魅力的です。 スンバの人々の信仰と精霊の世界を見ることができます。 上段と下段には、首狩りの首を飾っている首架文が。 20世紀初頭まで部族間の闘いで首を刈る風習が残っていました。 生命の樹の左右には亡くなった人の魂を案内する鶏の文様があり、 生命再生の象徴である蛇文様も。...
View Article今戸焼の掛花入れ
楽家の窯で焼かれたような掛花入れです。 姿形がいいですね。 底には「今戸窯」と、クギ彫されています。 今戸焼は、江戸前期頃から瓦や土器生産で広がり、 土人形なども焼かれるようになった江戸庶民向けの窯です。 今戸焼の茶道具を手にしたのは初めてのことです。 この掛花入は、文人、茶人の特注品か、 彼らが自ら手づくねしたものを今戸窯で焼かせたものと思われます。...
View Article「赤い家」山田直子展 2024.10.22(火)-28(月)
「赤い家」 山田直子展 2024.10月22日(火)-28日(月) 12:00-19:00(最終日は17時まで) 山田直子さん家には 不条理で、不確かな世界が 版画は まるで足穂のよう ギャラリーブリキ星 加川弘士
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