現代の空間では収まりきれない、パワーを感じる太鼓です。
これは、イリアンジャヤ アスマット地方でイフと呼ばれる精なる楽器です。
取っ手には、サイチョウと勇者だった死者の顔が彫られ、打面は大トカゲの皮が張られています。
太鼓を叩くことは、精霊を呼び寄せる行為で、部族間の闘いにおいては、勝利への雄叫びであったとか。
「プリミティブ」の楽器の多くは、バイヤー目当ての「工芸品」ですが、これは19世紀にさかのぼるものです。
*『ニューギニア神と精霊のかたち』(里文出版)を参考にしました。
(高さ60センチ)