ファイアンスの船形器
船形は、誰もが惹かれる美しい形。 自然で無理がありません。 これは、フランス18世紀のファイアンス。 白錫釉は、やや青みがかった発色です。 口縁に数か所釉薬の剥がれがみられますが、保存状態は良好です。 (口径(最大)22×32,5センチ、高さ6,8~9センチ) <売約済みになりました>
View Articleフィンランドの古い木皿
ずっしりとした手ごたえ。 形は波打ち、侘びて美しいリム木皿です。 柔らかな木が多い北欧もののなかで珍しい、堅い材質。 規格外の大きなサイズです。 時代は、18世紀頃のものに見えます。 (径30~32,5センチ、高さ3,5~4,5センチ、高台径16,5~19センチ)
View Article「保全」黒楽茶碗
多くの謎を秘めた、魅力ある黒楽茶碗です。 手どりはずっしり、古い楽のような手ごたえ。 黒釉はぶあつく、朱が大胆にかけられています。 写し物の天才だった永楽保全の印が高台脇にあります。 しかし、私の知る保全とは異なる、骨太でワイルドな出来栄えです。 保全はほとんど楽を手がけなかったといわれていますので、 養父、了全の可能性もあります。 「永楽...
View Article宮田重雄の油絵
てらいがなく、気持ちのよい絵です。 ベルサイユの庭に見えます。 宮田重雄は(1900-1071)は、医大卒の異色の画家。 1927~1930年の間、パリのパスツール研究所で血清研究の傍ら絵を描いていました。 この絵は、その時の滞欧作です。 (ボードに油26,5×34,5センチ、額47,5×54,5センチ) <売約済みになりました> [追記] この絵はベルサイユの庭ではなかったようです。...
View Article今年もよろしくお願いします。
2021年。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 道路拡張問題がきっかけで、一昨年秋から再開した現代作家さんの展覧会。 十数年ぶりの再会があったりして、わくわくするような記憶を重ねることができました。 私はもう75歳。自分でも信じられない歳です。 頭も身体もヨレヨレですが、コロナ禍でも身をすくめることなく、あと3~4年は頑張ってみようかと。有言実行できるとよいのですが。...
View Article保全 香合
写しものの天才、永楽保全の「狸香合」です。 腹を抱えた狸の姿がいいですね。 唐物<交趾焼(こうちやき)>の写しですが、 紫の釉薬総掛けは斬新で、姿形も保全独自の造形感覚です。 高台内に、「永楽」の印があります。無傷です。 共箱の蓋表には「交趾写香合(印)保全造」とあります。 (高さ3,8センチ、口径2,9×2,5センチ、高台径3センチ) <売約済みになりました>
View Article石井柏亭の水彩画
明解で心地よいリアリズム、藍色を生かした独得の色彩感覚が魅力的な風景画です。1923年(大正12年)の作品で、二度目の渡欧の際のフランスかイタリアの風景だと思います。 柏亭(1882-1949)は油絵も描きましたが、生涯、水彩絵具を肌身離さず携帯した人でした。 (紙に水彩27×36,8センチ、額50×60,5センチ) <売約済みになりました>
View Article色絵デルフト五彩草花文八角花入れ
万暦赤絵尊式花瓶の写しですが、大作で見事な出来栄えです。 下部の丸まった胴のふくらみを小さく表し、上にスラリと伸びている姿がモダンで、 たくさんの文様を盛り込みながら破綻しない美しい描写は、 18世紀のオランダの職人さんにあっぱれです。 底には窯印がありますが、資料不足のため窯の特定ができません。 口には、古いワレ修理があります。すべて共継ぎに見えます。...
View Article道路事業やめてコロナ対策に税金を!(「西荻窪の道路拡張を考える会」ブログ転載)
(「西荻窪の道路拡張を考える会」のブログから転載です) (「関根橋」の夜) 132号線沿道を飾るイルミネーション 2021年が明けてもなお新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、1月7日、二回目の緊急事態宣言が出されました。 西荻窪駅の北側、青梅街道に向かう132号線の沿道中程には東西に善福寺川が流れています。そこに架かる「関根橋」にイルミネーションが飾られたのは昨年の12月。...
View Article北島浅一の油絵
この絵を見てすぐに連想したのが梅原龍三郎の「北京秋天」。 梅原の絵の高揚感、爽快感とは真逆の、おだやかな夕暮れの風景ですが、 ゆったり感の漂う筆致が、浅一(1887-1948)の魅力です。 「朝一」のサインがありますが、これは本名です。 (キャンバスに油39×45,5センチ、額54×61センチ)
View Article日置路花さんの書
久しぶりに、日置路花さんのお宅を訪問して、山のように積まれている書を拝見。 心に沁みてくるような書で、元気をいただきました。 ここ二年間体調不良で、通院を除いて他県に足を運ぶことができなかったのですが、 無事「生還」。少し自信がでてきました。 今年春には「日置路花展」開催の予定です。
View Article古萩大鉢
萩のもろくて柔らかな土で、これだけ大きな鉢をつくったことに驚かされます。 姿形は端正で美しく、長石質の釉薬には貫入が現れています。 写真にあるように、10~15センチのニュウが二本あります。 萩は茶陶で知られていますが、数多くつくられたはずの食器優品の伝世品は意外なほど残っていません。 幕末頃の箱が付きます。蓋の表に「古萩平鉢」、裏に所蔵者名が記されています。...
View Article赤楽香合
愛らしいお顔をした猿の香合です。 楽代々のなかでも古風で、見事な造形感覚。 細かい砂質を含んだ渋い赤が魅力的です。 ずっしりとした重さもあります。 箱もなく、楽印もないので定かではありませんが、 楽4代一入か、5代宗入の作に見えます。 蓋と身の一部に金直しがあります。 (高さ5センチ、底径4センチ) <売約済みになりました>
View Article安藤信哉の油絵
何気ない日本の山村風景。 地味で、通りすぎてしまいそうになる絵ですが、じっくりと向き合うと、しみじみした感覚が伝わってきます。 信哉(1897-1983)は、売り絵を描かなかったので画商が付かなかったといわれている人。 聴覚「障害者」の美術教育に生涯をささげ、ヘレン・ケラー賞を受けています。 この絵は、残されている作品の中でも最初期(1931年)のものです。...
View Articleドゴン族の鉄製人物像
アフリカ各地では古くから、細くて長いジャコメッティのような鉄の彫像がつくられています。 これは西アフリカ、マリのドゴン族のものです。 正座する人の佇まいがいいですね。 (高さ18センチ)
View Article大きなサラダボウル
ビスケットみたいな柔らかな土と、南仏の香りいっぱいの黄色の釉薬がいいですね。 閉塞感から解放されるような気持ちです。 このサラダボウルはドローム地方デュルフィで焼かれたもので、時代は20世紀初頭です。 (口径25,5センチ、高さ9,4センチ、高台径12,5センチ)
View Article川口軌外の油絵
睡蓮の池で、鯉がすいすいと泳いでいる静かな絵です。 軌外(1892-1966)は大正から昭和初期にかけて約十年間フランスに滞在。 フォーヴ、シュール、キュビズムの空気をいっぱい吸って、 帰国後は、実験的な作品を次々と発表してきました。 ところがこの絵は、一見とても軌外には見えない異色作です。 モネ等の後期印象派と東洋絵画の伝統が幸せな融合をしているところがいいですね。...
View Article赤楽「からすの子」香合
鮮やかな赤、オブジェのような不思議な形。 手にしてビックリ! かわいい眼をしたカラスの子です。 楽印はありません。 楽十代旦入(1795-1854)の作か、旦入の窯で焼かれた茶人の作と思われます。 江戸時代の元箱が付きます。 写真のように、箱底と蓋裏の二か所に茶人の箱書きがあります。 (高さ5,8センチ、最大径6センチ)
View Articleテレム族の鉄製枕
ボロボロの発掘品ですが、侘びていて、古代建築物を夢想して楽しめます。 テレム族は、マリ中部の断崖地域に住んでいたドゴン族の先住民です。 14~15世紀頃、この地域にドゴン族がやってきて、一時は共存していたものの、 15世紀末頃までには東方に追いやられてしまいました。 なので、この枕は16世紀以前のものと考えられます。 アフリカものでは、ミュージアムピースです。...
View Article大正時代のブリキのおもちゃ
逃げるネズミを追いかけるネコ。表情がなんとも愛らしく躍動感があるつくりは美事なものです。 たかが、おもちゃなのですが・・・ このタイプのブリキのおもちゃは球追いネコがほとんど。 ネズミ追いネコも稀に見かけますが、大正時代までさかのぼるものは初見です。 (横約19センチ) <売約済みになりました>
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