唐 白磁壺
優雅で気品のある姿形です。 肩には二本の輪線があり、 ほのかに黄色味がかった釉薬には温かさを感じます。 時代は初唐、7~8世紀頃と思われます。 口縁に小さなカケがあります。 (口径10,7センチ、高さ31,8センチ、底径10センチ)
View Article都鳥英喜の油絵
淡々として、てらいのない絵ですね。 都鳥英喜(1873-1943)の1919年の滞欧作です。 明治~昭和初期のパリからやってきた美術のうねりのなかでも、 己は部外者のごとくひたすら風景画を描き続けた人。 「風景にたたずむ画家」といわれています。 (ボードキャンパスに油24×33センチ、額36×44センチ) 価格はお問い合わせください。
View Articleスコタイの茶碗
白化粧して、鉄釉で輪線の茶碗です。 強い火力で大きくゆがんでいます。 高台内には×の窯印があります。 和ものにも朝鮮ものにも見えるのですが、これはタイのスコタイ窯。14~15世紀さかのぼるものです。胎土に、白い砂粒が含まれるのがスコタイ窯の特徴です。 遊び心があり、お茶に使ってみたくなる茶碗です。 写真にあるように、ひっつきと、口縁に二か所小さな修理があります。...
View Article杉並区長に岸本さとこ(住民思いの杉並区長をつくる会)当選!
当選を喜ぶ岸本さとこさん <写真は朝日新聞デジタルから転載> 2022.6.18区長選挙最終日の夜、西荻窪駅前に集まった沢山の人たち 岸本さとこさんの勝利! 12年間つづいた田中良区長(自民・公明)を、市民団体「住民思いの杉並区長をつくる会」が擁立(立憲・共産・れいわ・社民・生活者ネット・緑の党・新社会党が推薦)した岸本さとこさんが破りました。 187票差での当選。奇跡のような勝利です。...
View Article初期クメールの合子
ふくらみのある蓋で、美しく形成された姿形です。 これはアンコールワット完成以前の10~11世紀にさかのぼる、灰釉筒型合子です。 この時代の出土は小壺や合子の小品がほとんどで、寺院で使用されたと思われます。 灰釉が安定せず、黒い斑点があるのが特徴です。 ごく小さなカケが1,2か所あります。 (高さ7センチ、最大径8センチ、底径5,2センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article鉄地青磁薬壺
高麗青磁のなかで薬壺を見ることは稀なのですが、 さらに鉄地青磁のものはほとんどなくて初見です。 高麗時代12世紀のものです。 鉄泥の上から青磁釉がたっぷりとかけられ、黒く発色しています。 堅い焼きで、上手の鉄地青磁です。 東京国立博物館所蔵の「青磁鉄地碗」(4枚目写真)と同じ窯のように見えます。 (高さ9,3センチ、口径5,5センチ、底径5センチ)
View Article塔まり形香合
球体に力強い相輪がそびえ立つ姿形がいいですね。 これは響銅製の元祖香合で、中国の発掘品と思われます。 元来、インドの舎利塔に由来する器形ですが、 日本では奈良時代から香合として用いられ、 正倉院や法隆寺の宝物で見ることができます。 いずれも大陸(唐)からの招来品です。 (高さ15センチ、胴径8,3センチ、重さ517グラム)
View Article青山熊治の油絵
これは、百合の花の絵。具象だけど抽象の世界です。 自然光のなかで眺めると、激しい筆致と次々に浮かび上がってくる色彩に呆然とさせられます。 熊治(1886-1932)は若き日、北海道に渡りアイヌの人を描き、「満州」ではウィグルの人を描き、九州の精神病院では患者の女性を描いています。それも明治時代にです。 彼の生きざまと作品にはとても惹かれます。...
View Article川端弥之助のパステル画
ふくよかで、和風ルノアールのような裸婦ですね。 パステルのやわらかな質感がよく活かされています。 弥之助(1893-1981)は、慶應大学法学科卒の関西画壇で活躍した異色の画家。 この絵は1922(大正11)年の作です。 絵の裏には、もう一枚の絵が描かれています。この絵のモデルになった女性と思われます。 私には、表面の絵以上に魅力的です。 京都星野画廊のシールが付いています。...
View Article伝 片多徳郎の油絵
サインのない絵が比較的多い片多徳郎(1889-1934)ですが、この絵もそのひとつ。 森の絵を描いているのは1915年(大正4年)26歳のとき。 片多のことばを借りれば「重なり合ひ、交じり合った雑木の新緑、極めて豊富な色彩を、微妙な音楽のように、鳴りひびかせて居る」(大正5年のスケッチブックより) (37,5×45,5センチ、額60×68センチ) <売約済みになりました>
View Articleドゴンの石像
堅くて重い花崗岩のような石に彫られた石像です。 手を挙げる姿は「雨ごい」と聞いたことがあります。 ドゴンの木や鉄ものは見かけますが、石像とは初めての出会い。 ドゴンコレクションの本(ドイツの出版)の掲載品です。 (高さ約17センチ) <売約済みになりました>
View Article織部香合
渋くて品のある織部香合です。 形は変形五角形。 甲全面にたっぷりとかけられた織部釉は、深みのある美しい発色です。 側面には、鉄釉でつるし柿と石畳の文様が力強く描かれています。 合口と底は、柔らかい土味を見ることができます。 江戸時代中期以前の古い箱が付き、蓋裏には茶人の花押があります。 (高さ4,5センチ、径6×6センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article斗形(ますがた)
木が枯れて古格があり、所々に朱が残っている斗形です。 斗形は、寺院建築で柱の上に乗せ軒や屋根を支える部材のひとつ。 長久寺の焼印があります。 奈良生駒市にある長久寺の伝来があります。 寺には鎌倉時代建立の三重塔がありましたが、室戸台風(1934年)で本堂が被災し、 修理代捻出のため民間に売却されました。 斗形はその際に、流出したものだと思われます。 写真にあるように、一部修理があります。...
View Articleアンダーソン土器
小さな高台から逆三角形のように広がっていく造形は見事なものです。 偽物も含めて多数流通していますが、 首が垂直に長いタイプは少なく、無傷なものはさらに稀少です。 薄手で軽いタイプです。 馬家窯文化半山類形の彩文土器です。 アンダーソン土器はあまりにも見慣れてしまって、敬遠しまいがちですが、 よいものはよいなあと感じています。 (高さ31センチ、底径10センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article松本弘二の油絵
1930年のパリ風景です。 弘二(1895-1973)の滞欧作を「無垢の美」と表現した人がいましたが、 描き手の精神性が伝わってくるいい絵だと思います。 弘二は中学を中途退学して上京。高木背水や黒田清輝の画塾で洋画を学びましたが、 本格的に画家として出発したのは、34歳(1929年)になってからのこと。同年渡欧します。 (キャンバスに油37,5×45,5センチ、額56,5×64センチ)
View Article川﨑美智代展 2022.9.17(土)ー23(金)
在るということ 川﨑美智代展 2022.9.17(土)-23(金) 12:00-19:00(最終日は17時まで) 川﨑美智代さんは2014年に彦根に移ってから、身近に在る風景やモノを描き続けています。 今回の作品は、深い井戸を掘ったような、心に沁みてくる世界。 絵というものの魅力と不思議さを感じます。 みなさまのお越しをお待ちしています。 ギャラりーブリキ星 加川弘士
View Article李朝長方盆
やつれていますが、古格のある盆です。 よく見ていくと見込みの所々に朱漆が残っていて、室町の根来を見るようです。 側面全体には、花唐草文と双喜文が彫られています。繊細かつ躍動感がある見事な彫りで、 黒漆が塗られています。 四ケ所に金具修理があります。 古手で初見の李朝盆です。 (22,5×41,3センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article獅子頭
今までは、素朴で愛らしい獅子頭が好みだったのですが、これは真逆。 この彫刻的な面白さにはまりました。 古格と凄みを感じます。 あごと全体の肉どりが角張っているのは、室町時代の特徴です。 室町後半から桃山にかけて、あごは角張ったままで、頭部が高くなり、鼻からあごの前方部が締まっていきます。(田邊三郎助さんの研究を参考) 残念なことに、下あごは江戸時代の後補です。...
View Article内藤瑶子作品展 2022.10.15(土)~21(金)
内藤瑶子作品展 2022年10月15日(土)~21日(金) 12:00~19:00 会期中無休 内藤さんの作品は、出会った18年前と同様に新鮮で冴えていて、 今回は、それでいて人生の「愉しみ」を感じさせてくれるのがいいですね。 みなさまのお越しをお待ちしています。 (ブリキ星 加川弘士)
View Article初期伊万里中皿
伝世の初期伊万里です。 初期伊万里では珍しい龍の文様で、周辺が右回りの捻じりになっています。 高台内に「太明成」の文字があります。 勢いのある龍文は、お手本を写したとは思えない見事な出来です。 明末の動乱の中で、有田の地にやってきた景徳鎮の陶工の手によるものかな? と、 想像してしまいます。 縁に、ソゲが2か所、1~2センチのニュウが2か所あります。 (径19センチ、高台径11センチ)...
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