今日から、日置路花展が始まります。 11月18日(土)ー24日(金)
日置路花 展 2023.11.18(土)ー24(金) 12:00~19:00 (最終日は17時まで) 歳を重ねることで、余計なものを捨て、 枯れていくことで美しいものがうまれるのを願うのですが、 今回の日置さんの書には、 ただそれだけではない「抜き身の凄さ」(若い書家の言葉)を感じます。 日置さん自身の生きざまが発酵していくような。 加川弘士
View Article懐かしいもの
写真左の二点は、錆て潰れたブリキ缶。京都・弘法さんの市で、たくさん並べて売っていた青年から買いました。京都駅ビルができた年の翌年、1998年のことでした。 右端は、陶芸家の安藤郁子さんがチベットの砂漠で見つけたもの。プレゼントしてくれました。 この頃、ジャンクを愉しむ新しい感覚の業者さんが同時多発的に生まれていました。 ヘビーなものを好む人、軽みを求める人、アート感覚で遊ぶ人、いろいろでした。...
View Articleうなぎとり
うなぎとりを“発見”したのは、古道具坂田の坂田和實さん。 坂田さんが韓国の仕入れから帰ったので、早速お店を訪れ、 そのときに見たのが里帰り品のうなぎとり。 造形のおもしろさに惹かれて、即購入しました。 「何故韓国にあったのか不思議だね」との話になりましたが、 戦前の日本占領時代に持ち込まれたものだろうという結論に落ち着きました。 その後、あっという間に多くの業者さんが扱うようになりました。...
View Articleスマトラ出土の金銅仏
この如来像は、インドネシアで出土する金銅仏では最も古いもののひとつ。 7世紀にさかのぼるものです。 古風な姿形、静かな佇まいがいいですね。 細面のやさしいお顔、右手は下にして腰に添え、左手は法衣をつかんでいるように見えます。 このスタイルは初見です。 インドの(どの地域かはわかりませんが)強い影響のもとに製作されたか、 あるいはスマトラの地に持ち込まれたものかと思われます。...
View Article青貝騎馬仙人香合
香合は使う機会のないものですが、出来のよいものは見ているだけで楽しめます。 これは、明時代の唐物香合です。人物と馬の造形が見事ですね。 アワビ等の反射光の強い薄貝を用いた螺鈿の輝きには、見とれてしまいます。 側面は古風で、元時代の螺鈿花文と同じです。 これ、もっと古いかも? と妄想したくなる逸品です。 蓋の縁部にわずかに漆の剥離があります。 保存箱が付きます。...
View Article山脇信徳の油絵
この絵は、山脇信徳(1886-1952)の滞欧作。1927年、渡仏して二年目、イギリス、ベルギーを旅行した時の作と思われます。 夕闇が刻々と深まっていく川辺の風景です。この独得の色彩感覚は、若き日、日本のモネと呼ばれていた信徳を彷彿とさせます。...
View Article木村荘八の初期油絵
嵐が近づいている海岸風景です。 タイトルは「波高き日」。1913年の作です。 荒削りだけれど、20歳のこのときにしか描けない魅力があります。 前年、劉生と出会ってからまだ一年余り、 1913年というこの年は、荘八(1893-1958)一生の画業のなかでも突出していて、 フォーヴ調の傑作を何点も残しています。 挿絵画家として知られた荘八ですが、...
View Article2024年 迎春
今年もどうぞよろしくお願いいたします 〇 2022年7月、岸本聡子杉並区長が誕生して、今年でまる2年に。 道路拡張問題では、ままならぬ事態に直面しています。 これから先、市民の「自治」力が育っていくことにこそ未来があるという「夢」が、 とだえることなく続いていきますように。 〇 いつの間にか、残りの人生を考え認知症を心配する歳になっていました。...
View Article野口弥太郎の水彩画
タイトルは「カフェ」。 フランス人は昼間から飲んでおしゃべりしているという話をよく聞きますが、 今も昔もかわらないようですね。 これは、野口弥太郎(1899-1976)の渡欧作です。 和風フォーヴ本領発揮の1930~31年頃の作と思われます。 簡易軸装されています。 (紙に水彩26×23,5センチ、軸120×27センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article螺鈿の文書箱
古くから縁起がよいといわれている浜千鳥デザインの文書箱。 18世紀頃の作と思われます。 箱蓋、身全体に彫られた波文がいいですね。 「光悦蒔絵」のような大胆な装飾性はありませんが、渋くて質実剛健が魅力です。 千鳥は鮑貝と鉛を用いて表され、保存状態は良好です。 但し、銅が用いられた米粒のような水しぶきは、3,4か所欠損しています。 箱の木地が見事です。...
View Article前田青邨の素描
カヤグム(伽耶琴)を弾く朝鮮の女性です。 あたたかな眼差しと、生き生きとした線がいいですね。 青邨(1885-1977)は、1925(大正4)年に単身で朝鮮に渡り平壌の雑踏風景や庶民の生活を絵に残しています。この素描もそのときの作です。 (紙に墨筆19,5×27,5センチ、額39,5×51センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article野口弥太郎の油絵
見慣れている和風フォーヴとは一味違う弥太郎(1899-1976)の絵。 やや沈んだ色調と骨太の筆致、躍動感がいいですね。 タイトルは「海岸風景 串本」。 これは、1928年頃の渡欧(1929.5~)以前の作です。 図録でもあまり見る機会がないほど珍しく、弥太郎の魅力新発見です。 (板に油26,5×34,5センチ、額45×52センチ) 価格はお問い合わせください。
View Articleブリキの自動車
懐かしのブリキのオモチャ。 「WELLS LONDON」のマークが入ったイギリス製です。 ワイヤー製のひげゼンマイが使われていて、1920年代のものです。 古いモノの中に、肩の凝らないオモチャがあるとほっとした気持ちになります。 (長さ23センチ) 価格はお問い合わせください。
View Article油絵道具箱
使われなくなった鉄製の道具箱。 中にはパレット、絵筆、絵具などがつまっています。 この存在感と刺激の強さに、一瞬にして魔法にかけられました。 ジャンクと「現代美術」は似ているところがありそうです。 なかなか魔法が解けないジャンクは、一級品ですね。 これは、大隅コレクションにあったもので、 昨年3月、古民藝もりたさんの南青山店閉店の際に購入されたそうです。 (20×40センチ、高さ8センチ)...
View Article山口薫の油絵
モダンアートの画家として知られる山口薫(1907-1968)の風景画です。 この絵は、1928年、彼がまだ東京美術学校在学中21歳の時の作です。 郷里、群馬県箕輪村(現高崎市)の農村風景を描いたもので、すでに彼の持ち味であるそこはかとない詩情が感じられます。...
View Article前漢加彩俑
この妖しさただよう前漢加彩俑(BC207~AD8年)は、ウン十年前に「古道具坂田」からやってきたものです。坂田さんが、はじめて扱った前漢俑です。 その頃の坂田さんは、唐以降の俑は評価せず、漢の俑が好みでした。 兵馬俑にみる秦(BC221~BC207)時代の怖ろしいまでのリアリズムから、前漢に入って骨太の抽象表現に変化していった造形を評価していました。...
View Articleインドネシア モア島の祖先像
昔からプリミティブアートは流行りませんが、私は大好き。 現代の生活空間に安易に馴染まない神像や祖先像に惹かれます。 この小さな祖先像はモア島の「象牙」彫刻です。 抜群の造形力は、アフリカ彫刻を見るようです。 集落で特別に尊敬されていた長(チーフ)や祈祷師が亡くなった時、彼らの魂の依り所として造られました。 台座の草文は一見タニンバーの造形です。しかし、これを現地で入手してきた友人によれば、...
View Article江戸時代の独楽
古くは3500年も前に古代エジプトで楽しまれてきた独楽。 日本でも平城京跡から出土しています。 江戸時代には、庶民の遊具として大人気だったとか。 私はウン十年前から江戸時代の独楽との出会いを求めていたのですが、 機会にめぐまれませんでした。ほとんどが、使われて使われて朽ちてしまったのでしょう。 ようやく最近になって、大正~昭和初期頃蒐集された「独楽コレクション」を入手。...
View Articleパプアニューギニアの頭飾り
私は昔から「見たことがないもの」に反応し、惹かれます。 このパプアニューギニアの頭飾りもそのひとつ。 西荻の「アンタイディ」さんがヘルシンキから仕入れてきたものです。 少数民族、アベラム族のものと聞きました。 植物繊維で編まれていてよい味わいになっています。多分、ヤムイモの収穫儀礼、男性の通過儀礼の際に使われたものでしょう。...
View Article三森早苗展 今日から 2024年2月23日~29日
三森早苗 展 平面・立体 2024.2.23(金)~29(木) 12:00~19:00(最終日は18時迄) 「三森早苗展 平面・立体」がはじまります。 三森さんの作品鑑賞は、昼間がおすすめです。 生命体のように、呼吸をして、空間がかすかにゆれうごくような感覚。 (加川弘士)
View Article